藤田医科は最近大きく傾向を変え、和文英訳もしっかりある。国立医学部に落ちた層を確保したいのだと推測している。

傾向と対策

傾向

かなりの学力が必要。河合記述で偏差値70を切るような学生は全然解けないのではないだろうか。河合で70あっても苦戦する部分が多いと感じる。

第1~3問で得点が50% (or 40%)を切ると、記述の第4・5問は採点してくれないとのこと。

長文の問4は簡単だが、筆記なので、時間が取られるだろう。読むのが遅いとそもそも合格点の確保は難しい。

真っ当な勉強をしよう。まぐれでは合格は無理な大学。正直、偏差値を考えると誰が解けるのだろうか・・・

2019年は作成者側のレベル設定のミスだと思います。取りたい学生のレベルを上げたいのでしょうけども、まぁ、これだと差があまりつかないでしょうね。

しかし、2019年は難し過ぎるので(1次突破は正答率40%くらいだと思われる)、2020年はおそらく易化するはずです。

対策

名大レベルの英文に慣れておこう。

英作文は和文英訳なので、自由英作文以前の名大にレベルを合わせて対策しておこう。模範解答で丸付けをして、模範解答と自分の答案の差異を確認した上で、疑問点をプロに添削をしてもらうこと。※長文記述問題も同様

過去問分析

第1問

典型題ではあるが、藤田医科は毎年のように非常に細かい文法事項を出す。

総合英語レベルだと、基本例文ではなく、[参考]や[発展]などの項目に書いてあるレベルの知識が出てくることが多い。

また、基本例文レベルだとしてもそれ以外の要素で難しくなっていることが多い。

たまたま解けることはもちろんあるが、英文法が苦手な人が高得点を取るのはほぼ不可能だろう。

この問1と問2は過去問の解説を載せておくので、解いたらぜひ確認してみて下さい。

 

問1

It was mean [of] Jim to ~

という問題は、meanが「いじわるだ」という人を表す性質だと気付かないと解けない。

つまり、基本語彙にもちゃんと習熟していないと落としてしまう可能性がある。

「ワンチャンある」と思って受ける大学ではない。藤田を受けたいなら、英語が苦手な人は来年出直してこよう。

高2以下の人たちは、ちゃんと勉強しないと受からないので、地味な努力あるのみだ。

 

問2

Not everyone, [though], is ~

この問題は取りたい問題。

butは等位接続詞なので、なにかしら同じものを並列しないとダメ。

wheneverもwhileも従位接続詞なので、SVが必要だがisが来ているので不可。

よって、thoughが答え。

thoughや通常は従位接続詞だが、今回は副詞のhoweverと同じような使い方がされている。辞書にはしっかり載っている用法。howeverとは違い、副詞のthoughは文頭では使わない。

 

問3

問3

the individual [that] you were

thatはyou wereの補語(C)だったものが関係詞に変化し、接着剤として前に出ているが、補語が人関連だった場合はthatにして前に出すというルールがある。

人だからwhoかな、whomかなと選んだら完全に負け。

これは総合英語でも関係詞の基本例題ではなく、[参考]などに書かれている。

総合英語の細かい部分を参考にしつつ、桐原の1000くらいの難易度の本をしっかりやっておかなと対応できないだろう(桐原1000をやればOKという意味ではない)。

つまり、けっこうハイレベルだ。

 

問4

encourage O to Vを知っているかどうか。

これはサービス問題。

  1. hope for X
  2. hope to V
  3. hope for X to V(=①+②)
  4. hope (that) SV

を覚えておこう。

suggest, proposeは2つ重要な文法事項がある。

以下の2記事に詳しく解説してあるので、思い浮かばない人は確認しておこう。

 

記事① say/mention/explain/suggest/propose

sayの主要な語法+sayと同じ形をとる一緒に覚えたい動詞

 

記事② 仮定法現在

仮定法現在「提案・命令・要求・主張」を表す動詞

 

問5

be worthy of を知っているかどうか。

辞書で確認でOKだが、面倒なら以下を覚えておこう。

  • S is worthy of being remembered.
  • S is worthy to be remembered.
  • S is worthy of study.
  • S is worthy of being studied.

 

問6

It will take me a consierable time to get use to those rules.

と考え、those rulesを前に代入する。

そうすると、こうなる。

Those rules will take me a consierable time to get use to [名詞の欠落].

この問題は難しいです。

私も迷ってバイリンガルの友人に確認しました。

これはtough構文とかいうやつの応用なので、ぜひ以下を確認しておこう。

tough/タフ構文は形容詞とtoVの話|名詞が欠けるから頻出

 

問2

整序問題。

第1問同様、細かい知識が問われることがある。

問2は人によっては全滅する人がいるかもしれない。半分は取らないと足切りが怖いところ。

問1

the lake (of) thirty meters ahead / over the fence

難問だ。

the lake (of) XX meters ahead=Xメーター先の湖

ofの省略が難しい・・・。

"over the fence"は「フェンス越し」にだから、これがわかればどうにかなるかもしれない。

 

問2

the little-known yet significant role (which) they played [名詞の欠落] in the incident.

以下を暗記(理解)しておこう。

a simple yet important question

シンプルだが重要な問題

形容詞の並列になっている。

これは長文を丁寧に読んでいないと、ぱっと解けないのではないだろうか。

they played以下はroleにかかっている関係詞節。

 

問3

There is a sense / in which they all contradict ~

There is a sense in which SV

ある意味ではSVだ。

を知らないと厳しい。

There is a sense in which he is a national hero.

ある意味で、彼は国民的英雄である。

などのフレーズで覚えておこう。

 

問4

Who do you think [名詞の欠落] dislikes the painter that you admire?

元の文が、

I think (that) Tom dislikes the painter that you admire.

のように考えれば解ける。

that節内の主語がwhoになって疑問詞として使われるので、that節内はSが欠ける形になる。

I think that ~などの接続詞のthat節内は完全文じゃないといけないので、今回はthinkの後ろにthatは置けない。

よって、このthatはthat they admireのように、関係代名詞として使う。

 

問3

内容が普通に難しい。

センター試験程度で8割切るような学生は全然読めないのではないだろうか。

一見すると、医学とはあまり関係が無いような内容だが、言語系は大学受験では頻出なので、日頃から読んで慣れておく必要がある。

長くは無いので、ある程度読めて理解できれば解ける。

問4

長文。

記述型の設問が多い。長文自体は難しくない。

素早く処理しないといけない点で難易度を上げている問題。

見た目は東大や名大の過去問に似ている。

愛知県の大学なので、おそらく名大落ちが欲しいのだと思う。

名大対策している人が得点をしやすい形式だと感じる。

つまり、記述慣れしていないと手間取って時間が足りなくなると思う。

問5

和文英訳、つまり英作文。

国立レベルの対策をしていないと対応できないでしょう。

藤田医科は他の私立の医学部と併願となると全体的に相性が悪いので、英語に自信が無い人は藤田医科は避けるしかないかと考える。

 

今回はこれくらいにしておきます。

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